【3ヶ月で満点合格】簿記3級を完全攻略した勉強法を大公開
この記事で学べる内容
- 簿記という科目の本質的理解:「理科」に似た試験!?
- 簿記3級試験の詳細データ:合格率、問題構成、試験頻度など試験概要を把握しよう
- 3ヶ月満点合格の実体験:if-thenルールと人とのつながりを活用して、アウトプットを継続
- 学習継続のコツ:モチベーション維持と学習継続のアドバイス
そもそも簿記3級とは?資格の概要を知ろう
簿記3級について詳しく解説する前に、この資格がどのようなものなのかを整理しておきましょう。
簿記3級の基本情報
簿記3級は、日本商工会議所が主催する「日商簿記検定」の入門レベルにあたる資格です。正式名称は「日本商工会議所簿記検定試験3級」といいます。
試験概要
- 正式名称:日本商工会議所簿記検定試験3級
- 試験時間:60分
- 満点:100点(70点以上で合格)
- 実施方式:CBT(Computer Based Testing)方式
- 受験料:3,300円(税込)
- 受験資格:なし(誰でも受験可能)
合格率と受験者データ
最近の合格率推移:
- 2023年度:約45-50%
- 2022年度:約40-45%
- コロナ前(統一試験時代):約50%前後
年間約15万人が受験する人気資格で、合格率は概ね40-50%程度で推移しています。2人に1人は合格する計算なので、決して難しすぎる試験ではありません。
試験頻度と申込み
受験のチャンス:
- CBT方式のため、ほぼ毎日受験可能
- 全国各地のテストセンターで実施
- 申込みから受験まで最短で数日~1週間程度
従来の年3回の統一試験と比べて、受験機会が格段に増えたのは大きなメリットです。
どんなことが学べるのか
簿記3級では、小規模企業における日常的な会計処理を中心に学習します。
具体的には・・・
「基本的な会計処理」
- 現金・預金の管理
- 売上・仕入の記録
- 給料や家賃などの経費処理
- 決算書(貸借対照表・損益計算書)の作成
「実務で活かせるスキル」
- 会社のお金の流れが理解できる
- 財務諸表が読めるようになる
- 経理部門でのアルバイトや転職に有利
- 起業や副業での会計処理に役立つ
なぜ簿記3級が注目されるのか
「就職・転職での強み」 経理職はもちろん、営業や企画職でも「数字に強い人材」として評価されます。特に中小企業では、簿記3級レベルの知識があれば戦力として期待されることもあります。
「ビジネス全般への理解が深まる」 簿記を学ぶことで、企業がどのようにお金を管理し、利益を生み出しているかが分かります。これは業界や職種を問わず、ビジネスパーソンとしての基礎力向上につながります。
「上位資格への足がかり 簿記2級、簿記1級、税理士、公認会計士など、会計系資格の土台となる知識が身につきます。
簿記という科目の特徴を理解しよう
簿記に挑戦する前に、まずこの科目の本質を理解することが最も重要です。多くの受験生が「暗記科目」だと思い込んでいますが、実は簿記は「理科」に近い科目なのです。
なぜ簿記は「理科」なのか
高校時代に理系だった方なら、化学や物理の勉強を思い出してください。必要な知識は限られていて、大事なのは本質を理解することでしたよね。化学式や物理法則を丸暗記するのではなく、なぜそうなるのかという原理を理解した時、一気に問題が解けるようになった経験があるはずです。
簿記の世界にも、この核となる知識があります。
簿記の核となる3つの概念
- 貸借対照表等式:資産 = 負債 + 純資産
- 損益計算書の構造:収益 - 費用 = 利益
- 仕訳のルール:借方と貸方の金額は必ず一致する
会計の流れや貸方・借方の概念は、まさにこの核となる事項です。この本質を理解できれば、どんな問題でも応用が利くようになります。
簿記で学ぶ実務的な内容
簿記3級では、日常的な会計処理を中心に学習します。
- 現金・預金の管理と記録
- 商品の売買取引の処理
- 給料などの経費処理
- 決算書(貸借対照表・損益計算書)の作成
- 試算表や精算表の作成
これらの知識は、経理職はもちろん、営業や企画職でも「数字に強い人材」として活かすことができます。
問題構成の詳細分析
簿記3級の試験は以下の3つの大問で構成されています。
第1問:仕訳問題(45点)
- 出題数:15問(各3点)
- 内容:基本的な取引の仕訳
- 難易度:★☆☆
- 攻略ポイント:配点が最も高く、ここで確実に得点することが合格への近道
第2問:勘定記入・補助簿など(20点)
- 出題パターン:試算表、補助簿、勘定記入、語句記入など
- 難易度:★★★
- 攻略ポイント:多くの受験生が躓きやすい問題。減価償却や各種帳簿の理解が重要
第3問:決算処理(35点)
- 出題パターン:精算表、貸借対照表・損益計算書作成
- 難易度:★★☆
- 攻略ポイント:仕訳ができれば、あとは表を埋めるだけの作業
興味深いことに、簿記3級を学ぶ受験生の多くが第2問で躓いているようですが、これは簿記の世界の核を十分に理解していないからです。本質を理解していれば、第2問も決して難しくありません。
実体験:3ヶ月で満点合格した方法
ここからは、私が実際に3ヶ月で満点合格を達成した具体的な方法をお伝えします。
使用教材はシンプルに2冊だけ
特別変わったことはしていません。使用教材はテキストと問題集を1冊ずつだけです。多くの教材に手を出すよりも、厳選した教材を徹底的にやり込むことの方が効果的でした。
書店で実際に中身を確認し、解説が分かりやすく、問題数が充実している教材を選びましょう。
アウトプット重視の学習法
最も重要視したのはアウトプットです。そして、アウトプットは楽しむことが大事だと実感しました。
私は英語の勉強も並行して行っていたので、前日に勉強した簿記の知識を書き出して、それを英語に訳し、その内容を英会話レッスンの先生に説明するということを繰り返し行いました。
「Yesterday I learned about double-entry bookkeeping...(昨日複式簿記について学びました)」 「The fundamental equation is Assets = Liabilities + Equity...(基本等式は資産=負債+純資産です)」
こんな風に英語で簿記を説明することで、知識が確実に定着しました。また、翌日の英会話レッスンのために、簿記をしないとという心理になり、学習を継続できるようになりました。
英語を使わない方でも、家族や友人に簿記の概念を説明してみる、ブログやSNSで学んだことをアウトプットするなど、様々な方法が考えられます。やってみてください!
ちなみに・・
これは、すでに習慣になっていた「英語の勉強」に習慣にしたい「簿記の勉強」をくっつけるというテクニックを応用させました。また、英会話の先生が今日はどんな勉強したの?と聞いてくるようになり、先生のため(?)に勉強をつようになりました。これも継続に「人」の効果を活用した例です。
活用した習慣化テクニック▼
問題集は戦略的に3周する
問題集の使い方にもコツがあります。
1周目:全ての問題を解く
- 理解度に関係なく、とにかく全問題に触れる
- 間違えた問題には印をつける
- 解答時間は気にしない、理解に重点を置く
2周目・3周目:間違えた問題だけを解く
- 正解した問題に時間を使わない
- 弱点を集中的に克服する
- 解答スピードを意識し始める
この方法により、効率的に弱点を補強できました。
問題集はただ解くだけではなく、効果的に効率的に使う方法があります。ぜひ真似してみたください。
各問題の具体的攻略法
第1問:仕訳問題を1分以内で解く
まずは仕訳問題を完璧に解けるようになることが最優先です。問題集を3周した頃には、仕訳問題を正確に1分以内で解くことができるようになりました。
第1問は演習量の差が、点数の差に直結します。スキマ時間を活用したり、忙しい日でも仕分け問題だけは解くようにしたりして、演習量を増やしていきましょう。
おすすめアプリ▼
第2問:問題の特色を掴む
第2問は問題の特色を掴むことが重要です。特に減価償却の問題は、図やグラフなどを駆使しながら解くといいでしょう。視覚的に理解することで、計算ミスを防げます。
第3問:仕訳さえできれば怖くない
第3問は一見複雑に見えますが、実は仕訳を正確に行えば、あとは表を埋めるだけです。第1問で培った仕訳力がそのまま活かされます。
CBT試験対策の実践的アプローチ
試験の1ヶ月前からは、通しで解く練習を開始しました。ネットで提供されていたCBT対策の模擬試験を3回ずつ解きました。
最初は正答率も低く、時間内に解くことも難しかったのですが、
繰り返し練習することで・・・
- 時間配分の感覚が身についた(第1問15分、第2問10分、第3問20分、見直し15分)
- ケアレスミスが減った
- 試験に慣れることができた
CBT試験では、パソコンでの入力に慣れることも重要です。普段から電卓とパソコンを使い分ける練習をしておくことをお勧めします。
簿記3級学習継続のアドバイス
小さな成功体験を積み重ねる
簿記学習では、「分からない→分かる」の瞬間が明確に訪れます。最初は難しく感じた仕訳が、ある日突然「あ、そういうことか!」と腹落ちする瞬間があります。この小さな成功体験を大切にし、記録に残しておくことをお勧めします。
学習の進捗を可視化する
問題集の正答率や学習時間、学習の進捗を記録すると、自分の成長が目に見えて分かります。私は簡単なスプレッドシートで記録をつけていましたが、これがモチベーション維持に大きく役立ちました。
毎日決まった時間に勉強する
私は朝7時から8時までの1時間を簿記の時間と決めていました。平日・休日関係なく、この時間は必ず簿記に向き合いました。「今日は疲れているから」という言い訳を封じるために、時間を固定することが重要です。
スキマ時間を活用する
通勤時間や昼休みには、スマホアプリで仕訳問題を解いていました。1問1分なので、5分あれば5問解けます。こうしたスキマ時間の積み重ねが、知識の定着に大いに役立ちました。
仲間を見つける
SNSやオンラインコミュニティで同じく簿記3級を目指している仲間を見つけることをお勧めします。分からない問題を相談したり、お互いの進捗を報告し合ったりすることで、学習継続のモチベーションが保てます。
同じ簿記を受ける人がいなくても、資格に向けて勉強を一緒に頑張ってくれる人がいるというのは、協力な武器に変わります。
私が実行した英会話レッスンを活用した例でもあるように、勉強に協力してくれる人がどこにいるか分かりません(笑)
学習計画の立て方(3ヶ月の場合)
- 1ヶ月目:基礎固め
- テキストを1周読む
- 基本的な仕訳パターンを覚える
- 毎日1時間の学習習慣をつける
- 2ヶ月目:問題演習
- 問題集を3周する
- 弱点を特定し、集中的に復習
- 解答スピードを意識し始める
- 3ヶ月目:仕上げ
- 模擬試験で実戦練習
- 時間配分を掴む
- 最終チェックと最終確認
この計画を基本としつつ、自分の理解度に応じて調整していってください!
まとめ
- 簿記は「理科」として理解する:暗記ではなく、本質的な理解を重視する
- シンプルな教材選択:テキスト1冊+問題集1冊で十分
- アウトプット重視の学習:学んだことを人に説明できるレベルまで理解
- 戦略的な問題集活用:3周して弱点を集中的に克服
- 仕訳問題の完全攻略:1分以内で正確に解けるまで練習
- 継続的な学習習慣:毎日決まった時間での学習とスキマ時間活用
- モチベーション管理:小さな成功体験の積み重ねと進捗の可視化
3ヶ月という限られた期間でも、効率的な学習方法と正しい理解、そして継続的な努力があれば、満点合格は十分可能です。
もちろん、簿記は70点取れば合格ですので、完璧を目指さずに合格することを目指して頑張ってください!
簿記は一度身につければ一生役立つスキルです。皆さんの合格を心から応援しています!